パリのタブロー  

         86 風景画

私が望むのは、清純な心で田園詩を書くために、
占星術師のように、空の近くで寝ること、
そして、鐘楼の近くで、夢想しながら
風に運ばれる荘厳なそれらの賛歌に耳を傾けることだ。
両頬杖をついて、私の屋根裏部屋の高所から、
私が見るであろうものは、歌ったりお喋りする仕事場、
煙突、鐘楼、都市のそれらの帆柱、
そして永遠を夢見させる偉大な空。

心地よいのだ、青空に星が生まれ、
窓にはランプ、炭素の川々が天空に昇り、
そして月がその青白い魅惑を注ぐのを
霧を通して見るのは。
私は、何度かの春、夏、秋を見るだろう。
そして単調な雪の冬が来たら、
私は仕切りのカーテンと鎧戸をどこもかしこも閉める、
私の夢幻の宮殿を夜の闇のなかに築くために。
その時私が夢想するであろうものは、青みをおびた地平線、
庭園、アラバスタ―のなかで泣いている噴水、
キス、朝晩さえずる鳥たち、
そして田園恋愛詩にある最も子供っぽいものすべて。
「暴動」は、私の窓ガラスで空しく吹き荒れても、
私の額を書見台から上げさせないだろう。
なぜなら私は、こんな快楽に浸されているであろうから、
私の意志で「春」を呼びだし、
私のハートから太陽を引きだし、私の燃える
思いから心地よい雰囲気を作るという快楽。