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109 破壊 La Destruction


         109 破壊

休みなく、私のそばで「悪魔」が動き回る。
彼は私のまわりを漂う、さわれない空気のように。
私は彼を飲む、すると彼が私の肺を焼き、
それを罪深い永遠の欲望で満たすのを感じる。

ときどき彼は、私の「芸術」への大きな愛を
知っているから、最高に魅惑する女の形をとる。
そして偽善者のもっともらしい言い訳のもとで、
破廉恥な媚薬に、私の唇を慣れさせる。

そういうわけで、彼は私を連れていく、
神の視線から遠くへ、疲れで息を切らし壊れているのに、
深い人けのない、「倦怠」の平原の真ん中へ。

そして混乱であふれたわが目に投げこむのは、
けがされた衣類、開いた傷口、
それに「破壊」の血まみれになった道具!



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