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9 劣った修道士 Le Mauvais Moine

     
       9 劣った修道士

昔の修道院の回廊というものは、大きな壁に
神聖な真理を絵にして並べていた。
その効果は、敬虔な心を底から温め、
厳格な生活方法の冷たさを和らげていた。

キリストのまいた種が花開いていたその時代、
今はあまり引き合いにならない卓越した修道士が
一人ならず、葬式の場をアトリエとみなし、
率直に死をたたえていた。

―私の魂は墓だ、劣った共住修道士の私が
ずっと前から歩き回り、住んでいるところ。
忌まわしいこの回廊の壁々を飾るものは何もない。

オー怠惰な修道士!私はいつ
私の悲しい逆境の今も続く光景を
私の手で作品にし、私の目で愛することができるのか?


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8 金で動くミューズ La Muse Vénale

      
       8 金で動くミューズ

オーわが心のミューズ、宮殿の愛好者、
きみは、一月がその北風の神々を放つとき、
雪の晩の黒い倦怠のあいだに、きみの紫色の両足を
暖めるための燃えさしを持っているだろうか?

きみはじゃあ、よろい戸にさし込む夜の光で
大理石模様のきみの肩をよみがえらせるのか?
きみの財布はきみの宮殿と同じく空っぽだから、
蒼空のドームから、金を採取するのか?

きみは、毎晩のパンを得るために、
聖歌隊の子供のように、香炉を振ったり、
ほとんど信じない讃歌を歌ったり、

あるいは、空腹の大道芸人のように、きみの色気と人の
知らない涙にぬれたきみの笑いをさらさなければならない、
庶民の腹をよじらすために。


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